この度は日本のダンスミュージックシーンが海外からはどう見られているか? どう感じられているか?など、日本から見ただけの偏った見解を無くすため、世界の名だたるレーベルのトップ、アーティストからも日本に関しての見解をいただいた。是非、参考としてご覧いただきたい。

 

*アルファベット順

 

Anna Knaup (Anna Agency / Sorted Management)

 

Name: Anna Knaup, 

Company: Anna Agency / Sorted Management

Position: Founder and CEO

Country: Amsterdam, Netherlands

 

Anna Agency とSorted Managementを率いる女性リーダー、Anna Knaup。1995年にブッキングエージェンシー・Anna Agencyをスタートし、今や世界各国にコネクションを持ち、ダンスミュージックシーンにおいて重要な役割を果たしている。さらに、Sorted Managementを設立し、世界各国のアーティストのキャリアプランのサポートにも力を入れている。普段、あまり表舞台に出てこない立場だからこそわかる世界ののダンスミュージックシーン、そして日本のダンスミュージックシーンについて、今回貴重な意見を聞くことに成功した。

 

Q1.日本のダンスミュージックシーンにどのような印象をお持ちですか。何か知っていることはありますか? 

日本は、EDMに長い歴史がある。80年代後半から活躍していたSatoshi TomiieやYoji、もしくはYoji Biomehanikaで知られているDJまで、日本は世界にタレントを配信し続けている。最近では、日本はインターナショナルDJ/Producerの集いの場となり、ツアーのカレンダーにもよく書かれる、大人気のデスティネーションになっているね。私のAnna Agencyでは、90年代後半ぐらいから日本へとアーティストを送り込んでいるの。

 

Q2. 今後日本のダンスミュージックシーンが、ヨーロッパや北米のような規模になるためにはどのようなことが必要でしょうか? 

日本の市場は、ヨーロッパやアメリカに追いつこうと努力する必要はないと思う。この国は、とてもユニークで素晴らしいシーンが築き上げられている。これは誇りに思うべきことであり、私は多くのDJたちが日本でパフォーマンスするのを楽しみにしているのを知っているよ。既に築き上げられたことをさらにステップアップすること、アーティストから多くの期待をされるデスティネーションであること、自分たちのタレントを世界へと輩出していくことの3つに努力を重ねた方がいいと思う。フェスの数、クラブイベントの数を増やすなどは、さらなるアーティストを招聘するための第一歩だと思うね。

 

Q3. 今後この業界は、どのように変化していき、日本のダンスミュージックシーンを拡大させるためには、どのように対応したらいいと思いますか? 

ストリーミングが完全に参入して来たね。ストリーミングは、ダンスミュージックと長い間関わりを持っていて、今尚、ダンスミュージックが他のジャンルでも耳にするようになり、このようなプラットフォームを利用し、この業界のさらなる拡大形態が見られるのではないかしら。私もこのような変化に携われて光栄だと感じ、日本はさらなる進化をこの業界に見たらしてくれる国でもあるので、その日を楽しみにしているわ。

 

Q4. 日本のクラブについて知っている事をいくつか教えてください。また、良い所と課題点などもあればお願いします。 

私のイベントに関しての経験は常に素晴らしかった。ダンスミュージックに対してのみんなのエネルギーが大好き。プロダクションに関して日本のプロモーターは、完璧ね。東京渋谷に位置するWombは、世界的に有名でUltra Japanが定番の大型フェスとしてカレンダーに記されている理由がわかるよね。

 

Q5. 日本のDJがさらに海外で活躍するためには何が必要だと思いますか? 

音楽と能力だね。この二つは絶対ね。日本の業界からサポートを得ることにより良いスタートを切ることができるはずで、インターナショナルDJとのコラボも名が売れるチャンスだね。

 

Q6. 大手のブッキングエージェントを日本でも設立するためには、何が必要ですか?

まずはタレントから始まる。どんなエイジェンシーでもタレントがいなければ仕事にならない。そのあとは、必要なものが揃っているインフラが必要ね。さらに、情熱的でこの業界を熟知した、忠誠なスタッフとともに納得する倫理に基づいたビジネスを築き上げていかなくてはいけない。

  

 

Eelko van Kooten (Spinnin’ Records)

 

Name: Eelko van Kooten

Company: Spinnin’ Records

Position: Co-founder and CEO

Country: Hilversum, Netherlands

 

世界のダンスミュージックシーンで最も知られている人物の1人であろう、Eelko van Kootenは、1999年に世界的ビッグレーベル「Spinnin’ Records」をA&Rのスペシャリスト・Roger de Graafとともにゼロから立ち上げた。設立から17年、未だその成長は衰えることを知らず、18ものサブレーベルを率いて、世界各国からとても高い支持を得ている。21世紀の今、ダンス・ミュージックは彼らなしでは成り立たない。なぜなら、世界中で大ヒットしているEDMソングの半数以上がこのSpinnin' Recordsで発売されているからだ。起業家一家で育ったEelko van Kootenの志は高く、今後さらに彼の手によってダンスミュージックシーンは面白くなっていくに違いない。ローリング・ストーンの「EDM界で最も重要な人物50人」に選ばれ、「Best Music Label Executive(IDMA)」をも受賞しているEelko van Kootenは日本のダンスミュージックシーンをどのように見ているのだろうか。

 

Q1.日本のダンスミュージックシーンにどのような印象をお持ちですか。何か知っていることはありますか? 

日本のダンスミュージックシーンは、以前までEDM中心であったが、今ではtrapやfuture bass数々のヒット曲をプロデュースしてきたThe Chainsmokersのように世界基準で進化して行っている。業界がよりオープンになり、これによって僕らのような人々がエキサイティングな音楽、アーティストを使ってより日本のマーケットに貢献できるようになったと思うよ。

 

Q2. 今後日本のダンスミュージックシーンが、ヨーロッパや北米のような規模になるためにはどのようなことが必要でしょうか? 

さらなるローカルのサポートやフェス、ラジオ、他のメディアプラットフォームで取り上げられることだね。

 

Q3. 今後この業界は、どのように変化していき、日本のダンスミュージックシーンを拡大させるためには、どのように対応したらいいと思いますか? 

ダンスミュージックは、ただの音楽ジャンルより深い。これは、境界線のない、グローバルなライフスタイルなんだ。僕からのアドバイスは、自分の市場を分析するだけではなく、周りの市場も分析することでローカライズできることが見つかり、日本の市場に合わせたことができると思うよ。

 

Q4. 日本のクラブについて知っている事をいくつか教えてください。また、良い所と課題点などもあればお願いします。 

個人的に、日本に行ったことがないから、多くは語れないよ。でも、近々行ってみたいと思うし、日本のダンスミュージックシーンを肌で体験してみたいね。

 

Q5. 日本のDJがさらに海外で活躍するためには何が必要だと思いますか? 

DJのプロフィールは、音楽、SNS、ライブパフォーマンスで結成されているんだ。もし日本人のDJも世界を視野に入れているのであれば、それだけにフォーカスし、努力を積み重ねればいいと思う。

 

Q6. 大手のブッキングエージェントを日本でも設立するためには、何が必要ですか?

ブッキングエイジェンシーとしては、質の高いDJサービスを提供しなくてはいけない。ネットワークで全てが決まると言っても過言ではなくて、これにより、あったクラブで適切なサウンドをDJが提供する、フェスでDJが同じことを再現できるか。これによりDJは、ライブパフォーマンスの経験を積むこともできるし、ファンと交流しフォロワーを直で増やすことも可能となる。

 

 

Jasja Heijboer (Ace Agency)

 

Name: Jasja Heijboer

Position: CEO

Company: Ace Agency

 

TOP 100 DJsでもお馴染みのAfrojackやNERVO、Martin Garrix、 Sidney Samson、 Quintino、Yellow Claw、 Angger Dimas、 Bassjackersなどのブッキングを担当し、Ace Agencyを率いるJasja Heijboer。2007年に設立し、今年で10年目を迎えたAce Agencyは、Jasja Heijboerのマネジメント手腕により、今日ダンスミュージックシーンでは欠かせない存在になり、その存在感は日々増している。多くのアーティストのブッキングを担当する立場から、今回日本のダンスミュージックシーンへご意見をいただいた。

 

Q1. 日本のダンスミュージックシーンにどのような印象をお持ちですか。何か知っていることはありますか?

Afrojackが日本で所属しているLDHを紹介してくれた時、日本の音楽業界がどれだけ複雑でユニークなのかを知りました。世界規模で見ても、日本のようにローカルなダンスミュージックシーンが拡大している中、世界でもトップの業界を作り上げているのは珍しく、これが日本の強みでもあり他の市場との差別化だと思います。私たちがサポートしているDJ/プロデューサーたちは、日本という評判の高い国に行って日本のファンたちと交流するのは大好きだと行くたびに言っています。日本人のファンたちは、毎回とても歓迎してくれてホーム感を出してくれるので、アーティストからするととてもありがたいことですよね。

 

Q2. 今後日本のダンスミュージックシーンが、ヨーロッパや北米のような規模になるためにはどのようなことが必要でしょうか?

一番重要視されるのは、観客です。観客による反応や口コミが市場を左右することに間違いないと思います。ローカルで、確立されたベースができていないとグローバルからの支持も得られないと思うし、その評価も上がらないと思います。日本の業界をどのようにユニークにしていくかが、世界視野で見ても目立った存在になれると思います。

 

Q3. 今後この業界は、どのように変化していき、日本のダンスミュージックシーンを拡大させるためには、どのように対応したらいいと思いますか?

今アジアの市場は、驚くほどのスピードで大幅に拡大していっています。世界中の市場では、ローカルの人々を楽しませるためにインターナショナルの人材とローカルの人材をうまく組み合わせ、独自のユニークな市場を築き上げてきている。この業界がよりインターナショナルになることで、ローカルも発展され、日本はすでにローカルのシーンが出来上がっており、世界的に見てもとてもいい位置にいると思います。ローカルのシーンを築き始められたら、ローカルタレントが表に出てさらなる発展をさせるに間違いないでしょう。

 

Q4. 日本のクラブについて知っている事をいくつか教えてください。また、良い所と課題点などもあればお願いします。

おもてなし精神は、常に高いと感じます。クラブの雰囲気は、どこに行ってもアーティストを快く歓迎してくれ、彼らも最高のパフォーマンスをファンの方々に提供し、パーティーすることができていると言っています。日本の客は、とてもエネルギッシュだし、熱心であるからこそ、多くのDJから好まれる人気デスティネーションとなっている。クラブによっては、カラオケのシステムを導入してるところもあって最高だよね!

 

Q5. 日本のDJがさらに海外で活躍するためには何が必要だと思いますか?

日本の文化に誇りを持ちながらも異文化に敏感になり、外からのインスピレーションも得ることは重要で、これによりさらなるフレッシュなサウンドを作り上げることができると思います。自分と常に素直に向き合うことでどの市場でも臨機応変に対応できるはず。オリジナルになるべきだね!

 

Q6. 大手のブッキングエージェントを日本でも設立するためには、何が必要ですか?

全ては、アーティストから始まる。ローカルのタレントがいなければ、ビジネスも成り立ちません。重要な点は、アーティストを宣伝していくこと、世界中にブッキングをしていくこと、教育されたマネージメント人材、強い戦略、長いスパンで見たときの数より質にこだわることだと思います。 それと一番重要な一つとしては、常にいろんなアーティストに耳を傾け、いち早く才能を発見することです。様々なジャンル、クラブ、フェスなどにオープンなアプローチをすることも重要な点の一つです。 

  

 

Milk & Sugar

 

Name: Milk & Sugar

Position: DJ/Producer/Label Founder

Country: Germany 

 

今年ついに20周年を迎え、夏に記念アルバムリリースを控えるDJ/プロデューサー、そしてMilk & Sugar Recordingsのオーナーとしての顔も持つMilk & Sugar。彼らの多くのプロジェクトは、ハウスミュージックの発展に大きく貢献してきた。「Higher & Higher」、「Let The Sun Shine」など挙げればキリがない。20年を迎え、「20年経ったことが信じられないよ。まだ僕らは、昨日デビューしたような感覚。今回のアルバムは、『Higher & Higher』より最高で特別なリリースだ」とDJ MAG JAPANにコメントを残してくれたMilk & Sugarに、長年ダンスミュージックシーンを見てきたからこそわかる視点から、日本の今後について意見を頂いた。

 

Q1.日本のダンスミュージックシーンにどのような印象をお持ちですか。何か知っていることはありますか? 

Steven ’Sugar’ Harding: 残念なことに僕らは韓国やロシアのショーに向かうトランジットとしてしか滞在したことがないから、日本のローカルなダンスミュージックシーンを体験したことがないんだ。僕らのようにドイツにいて日本のシーンを体験したことのない人からすると日本のサウンドは、アニメとかで聴く音楽を想像するけど、僕らはそうではないということを知っているよ。

 

Q2. 今後日本のダンスミュージックシーンが、ヨーロッパや北米のような規模になるためにはどのようなことが必要でしょうか? 

Mike ’Milk’ K.: ヨーロッパのダンスミュージックシーンは、ここ20年から30年で大幅に拡大していき、今では様々なジャンル、サブジャンルの需要が高まってきてるのが現状だ。そうなると、理論的に各ジャンルのファンたちに向けたニッチマーケットが築き上げられていることになるであろう。日本もそうだが他の市場では、メインストリームのEDMから外れ、コマーシャルではないジャンル、サブジャンルの時代が訪れるのは時間の問題だと思うよ。

 

Q3. 今後この業界は、どのように変化していき、日本のダンスミュージックシーンを拡大させるためには、どのように対応したらいいと思いますか? 

Steven: 誰も未来を覗くことはできないが、去年ではこの業界の最前線で走っていたAviciiやDavid GuettaなどのコマーシャルDJたちが恐ろしく落ち、以前と比べ苦しんだと思うよ。もちろん、今でも音楽をプロデュースし続けているのだが、僕らの耳からすると彼らはダンスミュージックではなくポップな曲をプロデュースしている。僕は、TomorrowlandやUltraのようなコマーシャルな大型フェスよりも世界中で小規模でもいいから開催されるサブジャンルと言われる音楽を扱うフェスなどが増えるといいなって思っているよ。それと、数が増え続けている若き才能たちにもライブでプレーさせる経験を積ませ、客と交流させることを応援していきたいよ。

 

Q4. 日本のクラブについて知っている事をいくつか教えてください。また、良い所と課題点などもあればお願いします。 

Mike: 残念なことに僕らは日本のクラブに関して多くを知らないんだ。でも、シンガポール、インドネシア、韓国、タイ、中国など、アジアでツアーをしたことはあるよ。とても楽しかったし、客も最高だったのを覚えているよ。一観光客として、東京には行ったことがあるが、その時はとても楽しかったし、日本でも国内ツアーしてみたいと思ったね。

 

Q5. 日本のDJがさらに海外で活躍するためには何が必要だと思いますか? 

Steven: たぶん世界中にいる他のアーティストたちも必要とされることだと思うよ。ユニークな自分だけのスキルを取得すること、自分のオリジナルな世界観を今流行りのSNSなどを利用し、もちろんライブでショーもこなしながらフォロワーを増やしていくことじゃないかな。それと自分の音楽をプロデュースできるのもかなり重要になってくるよ。

 

Q6. 大手のブッキングエージェントを日本でも設立するためには、何が必要ですか?

 Mike: アーティストや色々なインターナショナルのコネクションを持ち、すでに大規模で活動しているところと組むのも重要かもね。僕らはよく大型のイベント、Miami Music WeekやIbiza IMS、Amsterdam Dance Eventとかには頻繁に足を運んでいたよ。アジアでも毎年行われるIMS Asian-Pacific サミットがあると聞いたけど、そこで情報交換やコネクションを作るのも可能性の一つだと思うよ。

 

 

Nicky Romero (Protocol Recordings)

 

Name: Nicky Romero

Company: Protocol Recordings

Position: DJ/Producer/Founder

Country: Amsterdam, Netherlands

 

TiestoやFedde Le Grand、Sander Van Doorn、David Guetta、Calvin Harris、Aviciiなどの超大物DJからサポートをされ、Nicky Romeroの才能は開花したと言っても過言ではない。2012年にリリースした「Toulouse」が世界的に大ヒットし、ダンスミュージックシーンにその名を轟かせたNicky Romero。2017年の今日、ダンスミュージックシーンに関わる人間で、彼の名を知らぬ人はいない。DJ MAG TOP 100 DJsでは常に上位にランクインし、ダンスミュージックを牽引するNicky Romeroが代表を務めるProtocol Recordingsは次世代のアーティストサポートに余念がなく、定期的なイベントやラジオ等でも世界のオーディエンス、若者たちに影響を与え続けている。そんなProtocol Recordingsを率いるNicky Romeroに今回独占インタビューを実施した。多忙なスケジュールの中、日本のダンスミュージックシーンへの期待を込めた熱いメッセージをご一読頂きたい。

 

Q1.日本のダンスミュージックシーンにどのような印象をお持ちですか。何か知っていることはありますか? 

日本は、僕らにとって最も重要なマーケットの一つになりつつあるよ。日本のシーンについて全てを知らないことは認めなくてはいけないが、日に日に拡大されているのは外から見ているよ。日本からのリアクションが日に日に増えていっているんだ。

 

Q2. 今後日本のダンスミュージックシーンが、ヨーロッパや北米のような規模になるためにはどのようなことが必要でしょうか? 

ヨーロッパや北米のマーケットに追いつきたいのかは、分からないよ。日本は日本の市場の育ち方があるからね。でも、日本人のDJ/Producerがより脚光を浴びることやラジオなどより多くのメディアプラットフォームに出ることは重要だね。

 

Q3. 今後この業界は、どのように変化していき、日本のダンスミュージックシーンを拡大させるためには、どのように対応したらいいと思いますか? 

それは、僕にとって難しい質問だね。もちろんこの業界は、変化していて多くのアーティストが様々な角度から模索している中、プロデュースを怠ってはいけないし、クラブやフェスに参加し、客を盛り上げなくてはいけない。だから、日本人のファンの方々も自分の言い分はあるよ。みんなに適切でベストの解決策を聞いて答えを導き出せるのではないかね。

 

Q4. 日本のクラブについて知っている事をいくつか教えてください。また、良い所と課題点などもあればお願いします。 

多くの人が、一番のクラブやフェスを教えてくれというが、難しいよね。パフォーマンスするのが好きで、客も楽しんでくれれば僕もいい時間が過ごせる。ここ数年、日本のファンの方々はよくしてくれているし、とても感謝しているよ。日本のどこでショーをしても、みんなが気持ち良く歓迎してくれるし、それ自体が僕にとって他では味わえない経験だよ。

 

Q5. 日本のDJがさらに海外で活躍するためには何が必要だと思いますか? 

ユニークなものを作るのに努力しなさい。自分を表現するサウンドを作り上げなさい。絶対に諦めてはいけない。僕も今の地位に立つまで粘り強く辛抱してきたよ。日本は、多くのタレントがいるから今後は明るい未来が待っていると思うよ。

 

Q6. 大手のブッキングエージェントを日本でも設立するためには、何が必要ですか?

回答なし

 

 

Quintino

 

Name: Quintino

Position: DJ/Producer

Country: Netherlands

 

オランダ発祥のDutch Dance Musicを専門に世界で活躍するQuintinoは、DJとして18歳でキャリアを築き始め、DJ Mag TOP100DJs 2016で32位にランクインし、その人気は未だ衰えることを知らない。2013年にオランダの大手ビッグレーベル「Spinnin’ Records」との契約を果たすと、翌年にはDJ Mag TOP100Clubs 2017で68位に輝いたラスベガスの超人気クラブ「Drai’s」でレジデントDJを務めた。日本のオーディエンスの皆さんにとっては、昨年の日本でのエキサイティングなショーが一番印象深く残っているかもしれない。そんなQuintinoは日本のダンスミュージックシーンにどのような想いを抱いているのであろうか。

 

Q1.日本のダンスミュージックシーンにどのような印象をお持ちですか。何か知っていることはありますか? 

日本のダンスミュージックシーンは、とてもよくやっていると思うよ!Music CircusやElectroxのような大型フェスが大好きだよ。去年は、日本中でショーを行い、ファンのみんなのエネルギーが最高だよね。

 

Q2. 今後日本のダンスミュージックシーンが、ヨーロッパや北米のような規模になるためにはどのようなことが必要でしょうか? 

正直、日本は追いつくということではないと思う。僕が参加したフェスは、質も高かったし、ヨーロッパのフェスと比べてもおかしくないよ。音楽面で見ると日本はまだまだ成長するスペースがあると思うし、世界中でやる僕のショーに日本人が来てくれているのも把握しているよ。

 

Q3. 今後この業界は、どのように変化していき、日本のダンスミュージックシーンを拡大させるためには、どのように対応したらいいと思いますか? 

音楽は常に変化し、進化しているよ。DJ、クラブ、フェスなどもこれにつられ進化する必要があるんだ。これを肌で感じている僕は、今どのような音楽がトレンドで流行っていて、クラブではどのようなのが聴きたいのか、家、フェスではどうなのかとかをモニタリングしているよ。それに基づいて、自分の音楽も臨機応変に対応するし、セットも調整するよ。

 

Q4. 日本のクラブについて知っている事をいくつか教えてください。また、良い所と課題点などもあればお願いします。 

日本では、V2 Tokyo, Kitsune Kyoto, Cats Fukuokaなどでプレーしたことがあるよ。客がかなりのエネルギーで出迎えてくれるから日本のクラブは大好きだよ。たまにクラブに単純に飲みに来る人とかもいるけど、日本人は完全にraveしに来てるよね。

 

Q5. 日本のDJがさらに海外で活躍するためには何が必要だと思いますか? 

ミュージック!!良い音楽を作り、インターナショナルのステージを目指すのが鍵になると思うよ。他のDJ、ラジオなどにピックアップされたらプロモーターは見つけてくれるから。 

 

 

VINAI

 

Name: VINAI

Position: DJ/Producer

Country: Italy

 

昨年のCat's FUKUOKAでのパフォーマンスで多くのファンを大熱狂させたVINAI。DJ MAG TOP 100 DJs 2016で37位に輝いたAndrea VinaiとAlessandro Vinaiの兄弟2人からなるイタリア人EDMデュオ・VINAIは、2011年コンビ結成後、2012年2人で制作した「Take Me Away」をリリース。その後、2013年にイタリアのTime Recordsと契約を果たし、本格的に曲の制作やリミックスを開始。VINAIとしてスタートを切ってから、毎年のようにその躍進はスピードを増している。「日本のリスナーへ特別なミックスを作ったよ」と昨年DJ MAG JAPANにスペシャルミックスを届けてくれたVINAI。日本を特別な国としてリスペクトしてくれている彼らにも今回インタビューを実施した。

 

Q1.日本のダンスミュージックシーンにどのような印象をお持ちですか。何か知っていることはありますか? 

ここ2、3年で日本のダンスミュージックシーンは大幅に拡大しているから、この調子で進めばいいと思うよ。

 

Q2. 今後日本のダンスミュージックシーンが、ヨーロッパや北米のような規模になるためにはどのようなことが必要でしょうか? 

正直、日本の市場は僕らのマーケットと比べてさほど遅れをとっているわけではないと思うよ。ただ単純に、悪い意味ではなく僕らの文化とは違いがあり、僕らのマーケットには歴史があるから今ではもう驚くようなことはあまりないよね。僕らからのアドバイスは、この業界をより多くのプラットフォームで宣伝し、さらなる拡大を目指すことで僕らもそれの手助けがもっとできるってことかな。それと、さらなる体験をさせることに集中して追求していかないといけない。なぜならみんながそれを求めているから。

 

Q3. 今後この業界は、どのように変化していき、日本のダンスミュージックシーンを拡大させるためには、どのように対応したらいいと思いますか? 

占い師が使うクリスタルボールがあれば、この業界の未来も予測しやすくなるよね笑

でも、この業界をより素晴らしい環境にすることはできると思う。よりみんなが好む音楽をプロデュースし、それで世界中を回り、様々な国の人々、文化が違う人々などと交流を深めるのが鍵になると思うよ。それを僕らは今実際にやっていて、アイディアと感情で常にやりとりしているんだ。

 

Q4. 日本のクラブについて知っている事をいくつか教えてください。また、良い所と課題点などもあればお願いします。 

これは難しい質問だね。日本だけではなく、クラブ業界のことを知るにはゲストとして参加するだけでは足りなくて、実際に日々触れていないと良い点や特に課題点などを述べることは難しいと思う。ただ言えるのは、僕らイタリア人からしても日本の客はかなり熱いよ! イタリアの客が一番熱いって思っていたけど、それも今では危ういよ。イタリアでショーを行ったアーティストが、日本の客と比べるとみんなそう思うはずだよ。今後のアドバイスは、踊り続けてクラブカルチャーをもっとサポートしよう!

 

Q5. 日本のDJがさらに海外で活躍するためには何が必要だと思いますか? 

これには、トリックなどはないよ。勉強して、よく聴いて、旅して、作るコネククションを作って、自分と同じ目標を掲げた人々で周りを囲めば、自分もステップアップできるよ。

 

Q6. 大手のブッキングエージェントを日本でも設立するためには、何が必要ですか?

音楽業界のノウハウ、世界の流行に敏感になること、本物のアーティストをサポートすること、音楽に対する愛情を表現するべきだね! 音楽を作り、ゴシップはするな!音楽が第一で、それに様々な飾りが加わるんだ。

 

BACK TO TOP