昨年、来日し、大熱狂パフォーマンスを我々に届けてくれたイスラエル出身の世界で大ブームになっている DUBSTEP / EDM 界の超大物、BORGORE。STEVE AOKI のレーベル DIM MAK RECORDS から発表されたコラボ”Phenomena”は爆発的大ヒットとなり、フェスティバルアンセムとして多くのファンの心を奪った。また自身のレーベル BUYGORE も好評で、DUBSTEP シーンには欠かせないレーベルとなっている。そんな絶好調のBorgoreに今回DJ MAG JAPANが独占インタビューを実施し、彼の素顔に迫った。

 

Q1. 一番最近ですと“Big Bad”をリリースされましたが、プロダクションにおいてのインスピレーションやそのプロセスを教えてください。

Neroのトラックにインスパイアされたのがこのトラックなんだ。Neroが表現するvibeに僕の味と今風のタッチを形にすることを意識したね。元々もらったトップラインは最終形態のよりだいぶ遅かったけど、素晴らしかったよ。セクシーだし、みんなも知っているbooty callについてのトラックだね笑 特に今は、僕がDubstepモードに入っていて115BPMとか120BPMでは満足できなくて150BPMにまで上げているよ。いい意味で変なサウンドになったよ。そのあとRachelのヴォーカルをレコードしたんだけど150BPMより、オリジナルの方が合ってたからそれを使うことにしたんだ。

 

 

Q2.なぜRachelのヴォーカルが “Big Bad”にフィットしていると感じたのですか?彼女の歌声の特徴を教えてください。

このトップラインに彼女の歌声がフィットしていたんだ。歌詞、メロディー、ハーモニー。最高だと思うよ。とてもユニークな形に仕上がったし、とても嬉しく思う。

 

Q3. 2017年は、特に楽しみにしているプロジェクト、コラボなどありますか?

まだ特定のものはこの場で言えないけど、2017年は僕にとってとてもエキサイティングな年になるよ!今年リリース予定のトラックもいい感じ仕上がってきたし、音楽面だけで見てもリリースが楽しみだよ。去年よりは今の僕は、集中してプロダクションできているし、いい音楽をみんなに届けるから期待していて!

 

 

Q4. 普段インスピレーションは、どこから来るものですか?

正直、他の音楽を聴いていろいろとインスピレーションを得ているよ。最近では、結構気に入ったトラックとかがあって僕でよりいい音楽を作りたくなっているね。それと初のジャズアルバムを作成したんだ。これはいいリフレッシュになったよ。今では、新たなエネルギーやインスピレーションに溢れているよ。

 

Q5. 今までのキャリアで、どのトラックが一番輝き、自分の存在を世に知らしめることができたと思いますか?

多分3つの中でいい戦いをしているね。”Wild Out”、”Decisions”、””Forbes”、この3つは今までで一番輝いているね。僕にとっては、もう一つ世間での評価はあまり高くなかったけど好きなトラックがあるんだ。”Sick & Tired”なんだけど、正式にはリリースしてないんだよね。Youtubeにただ上がっている感じ。あの日何が起きたのか分からないけど、これはきちがいだね!笑

 

 

 

 

Q6. ギグやショーの前にやるゲン担ぎはありますか?

100%ないね。特別なルーティーンとかもない。唯一やることは、30分前にセットの準備をするってことだね。これはいろんな場所で行っているけど、僕はDJじゃなくてプロデューサーなんだ。だから、プロデュースすることに努力を重ねているけど、家にいるときはDJの練習とかはしないよ。ただ座ってプロダクションと向き合っているね。だから、唯一やるのは30分前にセットの準備をすることだね。

 

 

Q7. この業界に長くいる存在であるからこそ聞きたいのですが、今のこの業界をどう受け止めていますか?業界の将来はどう考えていますか?

エレクトロニックミュージックは、今までで一番大きくなっているよ!例えばThe ChainsmokersなどがリリースするたびにBillboardにランクインしてるし、すごいよ!でもそれと同時に、コアであるべきエレクトロニックミュージックの強みが弱まってきていると思う。今どんなショーやギグに行ってもみんなエレクトロニックミュージックを聞きたいんじゃなくてポップなのが聴きたがっているよね。なんかのイベントに行った時に普段ラジオでも効かないような音楽が流れていたのを覚えているよ。今は、なんか不思議で、拡大しすぎた感もするし、変なポジションにいる。もちろん業界が拡大し、より多くの人たちに認識してもらえるのは嬉しいけど、少しそこから僕は離れようと思う。最近のリリースは激しいDubstepで、僕が次のチャートに入るようなポップのトラックをプロデュースするより似合っているでしょ。拡大して行ったことで、僕のやり方で試してみたけどこのポップ・ムーブメントの答えは僕には見つけられない。

 

Q8. DJ/ProducerとしてDJ Magは、どのような存在ですか?

アーティストとしての視点を持たせてくれるよね。他の人たちが考えていることややっていることを知れてとてもいいと思う。素晴らしいプラットフォームだと思うよ!でも、TOP 100 DJsのランキングにとらわれすぎてはいけないと思っていて、あのランキングが自分のクリエイティビティの全てではないと思う。スタジオに入ってプロダクションしている時も、僕はあのランキングに入りたいからやっているわけではなく、自分のアイディアや感情を音楽で表現しようとしているんだ。

これについて、今後数年で何をやりたいか僕の弁護士とも話したんだ。僕は、お金が欲しいから音楽をやっているわけではなく、お金は僕を左右できない。つまり、お金にとりま問われずに自由にプロデュースができるんだ。お金が絡まなくなった瞬間に僕の音楽はピュアになるんだ。もしくはアートとなる。始めの頃は、いろんな雑音とか気にしてなかったから、とても変なトラックばかりリリースしていた。今はより集中しているし、自分に自由な考えを信じてプロデュースしているよ。

 

 

Q9. 今年音楽とは関係なく、進めているプロジェクトはありますか?

この前友達と話していて、ギグ、フライト、スタジオの日々が続いて耳が痛くなったことを伝えたんだ。それで、音楽には飽きたから今は作業できないと言ったんだけど、音楽しかこの人生でやっていなくて、つまり、エレクトロニックミュージックでなければ、ジャズだし、ジャズでなければ単に作詞していて、音楽が僕の全てなんだ。僕がもしコンピューターゲームを配信するプロとかになっても多分うまくないだろうね笑

 

Q10. 今までで、日本で経験してきた一番の体験を教えてください。それと日本のファンの方々へメッセージもお願いします。

日本んでの経験は、素晴らしかったよ!去年が初めてだったんだけど、想像していた通りのすごい橋で、でもやっっぱり僕の想像力以上の場面も多々あったね。日本の文化はとても興味深いし、いい意味で面白いよね。日本に実際に行って、自分の目でイロリお見れたのは本当に良かったよ。いい意味で全てが違うからね!異文化に触れて違った角度から物事を考えてみるとかそういった良い刺激になったよ。その他にもギグは最高だったし、僕らのためにクラブの中で焼肉してたのが面白かったよ。”YES, this place is LIT”. それと日本人は、優しい人ばかりだね。日本は最高だよ!また行ってみたいよ。

“どうもありがとうございます!!”

 

素晴らしいプロデューサーになるべく、今でも毎日音楽の勉強を怠らない努力家な一面も持つBORGORE。TomorrowlandやTomorrowWorld、Ultra Music Festivalなど世界中のビッグフェスにも今では当たり前のように出演しパフォーマンスを行なっているBORGOREは、今日もEDMシーンの伝説に新たな1ページを刻んでいる。DJ Mag Top 100 DJsにも2014年からランクインしており、今年2017年はどうなるのか、日本のオーディエンスのみならず世界が注目している。

 

Borgore - Big Bad

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