Photo:Khris Cowley (Here&Now)

 

マイアミの金曜日。2、3時間のうたた寝の後、僕らはフルパワーのパーティー・モードに生き返った。まず今夜、僕らはサウス・ビーチのクラブ・BasementでのSeth Troxler’s Big Tittie Surpriseパーティーに出掛けた。クレイジーなデトロイトDJが僕らを待ち構えているようで、興奮。きらめくシルバーのカーテンに、ディスコ・ボール。ドラッグ・クイーンとプロのダンサーがルームのあちこちに備わったお立ち台で踊ってる。Ultraファンと同様、ダンスに最適な靴を履いた奴らでいっぱいだ。デッキまで到着すると、SethがMiss Honey DijonとB2B。Chaka Khanのテック・ハウスremix ‘Ain’t Nobody’がハイライトで、ダンサーはThe Fifth ElementのLeelooよろしく(似てない?)ドレスアップ、超満員の会場を颯爽と歩いた。

 

 

ブース前でポンプが水を揚げている2、3時間後、DJ MagはBasementのルーム2をチェックしにもう一度向かった。中には、ネオン完備のプライベート・ボーリング場とかろうじて服を着てるホステス、さらにカクテル・バー完備のプライベート・アイスリンクを発見。スコットランドのDJ Jackmasterがボーリング・トーナメントで繰り返すストライクを片目に、僕らは甘いカクテルをちびちび飲んで、友人と話しながら数時間ステイ。長い間は座っていられない — Mana Wynwood Convention Centerダウンタウンのクラブ・Elrowに行かないと。かの有名なスペインのパーティー・ブランドが作り出す時間…心の準備をしながらタクシーに揺られること20分、僕らは到着した。

 

 

 

それは、僕らが望んでいたすべてだーダンスフロアには、グリッターの手袋をつけクレイジーなコスチュームに身を包んだレイバー達。何年間も、イビサやバルセロナで景気の良いパーティーとして売り切れてきた、とにかく愛されるアンダーグラウンド・パーティー・シリーズがアメリカデビューしたのだ。膨らんだおもちゃが客達の頭上を飛び跳ねている間、Elrowのレジデント・De La SwingやベネズエラDJデュオ・Fur Coatのサウンドに合わせて、僕らはステージ横で踊り明かした。デビッド・ボウイの‘Let’s Dance’に合わせてボリウッド風のダンサー達が紙吹雪とともに舞うと、時計が朝5時を打つ。有名な“Elrow Show”がハイライトだった。

 

 

 

DJ Magクルーは、ひどい暑さにうなされながら午前7時までベッドに身を預けた ー Ultraを土曜午後に控えた僕らに、少しだろうと睡眠は不可欠だ。アメリカで最も愛されるEDMイベントの一つ、その時間が近づくにつれちょっと恐怖さえ感じていた…。焼けるように暑い午後の超メガ級フェスに期待すべきか、なんとも言い難かったのだ。到着すると、これはもう完全にマッドネス。マイアミ港そばにあるUltraエントリポイントはこんな感じ、見渡す限りネオンカラーのチュチュ、ふわふわのブーツとラクダのリュック。アウトサイドのプレス・ボートで冷たいビールを流し込むと、DJ Magは、Ultraの巨大なメイン・ステージに向け長い道のりを歩き出した。元Swedish House Mafiaのメンバー・Steve AngelloはEDMのテンポ良いセレクションを叩きつけてる、そして、彼が「どうだ、Spring Breaker達?!」と叫んだところで、僕らは到着した。本当の話。会場には、アメリカ中のSpring Breakフェス参加者たちが集結していた — そのフェスは毎年、熱心な若者を惹きつけることで有名だ。各ドロップで、巨大なUltraロゴが眩く点滅するとともに、トップにある大砲が火を吹いた。

 

 

メインステージで20分経つと、僕らはちょっとディープなのが欲しくなって、それでCarl Coxとその友人ら、Richie Hawtin, Nicole Moudaber,Marco Carolaが待つステージをチェックしようと決め、足を踏み出した。Richieのセットは(何度も言ってるけど)まったくもって素晴らしい。それにMarco Carolaの通常運転、ズンズン響くテクノ・アンセムと足をガンガン踏み鳴らしたくなるプレイが続いた。僕らはRichieのセットの一部をFacebookに直接ライブストリームしてるので、以下からチェックしてほしい。

 

Richie Hawtinのライブ from Ultra Music Festival ( 提供:DJ Mag )

 

 

ほんの少しの休憩で脂っこいピザを2、3切れ飲みこむと、僕らはダウンタウン行きタクシーに乗り込み、しばしの休息。Damian Lazarusの進行でも有名な、マイアミのGet Lostパーティーは11回目。いつものように、最高なアンダーグラウンド・ハウスとテクノのスター達が名を連ね、今年、パーティーは新しいロケーションへ引っ越した。新天地はマイアミのリトル・ハイチ地区、Little River Studiosだ。そして、DJ陣はMartin Buttrich, Thugfucker, Tiga, Horse Meat Disco, plus Heidi, KiNK, Soul Clap, Skreamなどなどなど。

 

 

僕らの到着と同時に、Crosstownレーベルのボス・Damian Lazarusのミッド・セットが聴こえた。それからバックステージでひしめき合いながら、新旧の友人と談笑。4つの異なるステージがそれぞれ24時間を超えるスケジュールで、このプロダクションはまさに正気の沙汰じゃない。メイン・ステージは映画スタジオの一角を変形させたような風貌で、ステージ周辺には可愛いビーチ小屋があり、宇宙的なデコレーションが施されている。外にはドリーミーなチルアウトスペースがあって、快適なマットレスと大きなクッションが並ぶ。レイバー達がちょっと休憩したりリラックスしたりに絶好だ。結局、これはマラソンで短距離走ではないからね。

 

 

僕らは元Art Departmentのメンバー・Kenny Glasgowのセットに行きたかったから、うたた寝はスキップ。彼はその時、小さな路地に沿ったサイドステージでスマッシュ中だった。Glasgowからはトライバルなテック・ハウスと温かく弾むようなリズムのめまいがしそうなコンビネーション。イギリス人DJ・Heidiがデッキ後ろから正面に来て、ハイタッチした。次は、心地よい裏通りでKiNKの時間だ。Rhythm Controllのクラシック‘My House’のサンプルをループして、彼のセットは始まる。DJ Magはグリッターのパックをカバンの中から発見、すぐにみんなを通して僕らの友人の上に散らし始めた。

 

 

 

太陽が路地でロマンチックに_昇り、悲しげに、時間は去っていくー僕らには明日、まだパーティーがある。僕らはたくさんの最後の任務をじっと見つめた、そしてLast ResortとSpaceの両方のカードとともに。マイアミの最終章をみんなとシェアするのが待ちきれない。

 

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