Q1.今回は、『THE EDGES BETWEEN THE LINE』のコラボアルバムのリリースおめでとうございます!まずは、今回コラボ作品を制作するにあたっての経緯を教えていただけますか?

 

YELLOCK: ありがとうございます。始まりはかなり前に遡るんですが2016年あたりにDJ AKiから曲を一緒にやりたい、と話があって。僕はその頃ダンスミュージックシーンにはドップリだったもののバリバリの裏方だったんですよ。ただ彼から、お前もステージに立ったほうが良い、一緒に曲を作ろう、と強く言われて、よしやるかと。ただすぐに世界基準にクオリティの高いものが作れるほどドラムンベースは簡単ではないので、かなり時間がかかってしまったというのが長い目線ではありました。それと、コロナ禍に入り、DJ AKiとはホントに色々な活動を共にしていくようになり、制作やアルバムとしてのプロジェクトはその一環で自然にそういう流れになっていきました。

 

DJ AKi: YELLOCKとの出会いは10年以上前ですが、およそ4年前にチェコ共和国で開催されている世界最大のドラムンベース·フェスティバル“Let it Roll”に出演した際にYELLOCKが同行してくれたのが一緒に楽曲制作する最初のきっかけになったと思います。本場ヨーロッパのリアルな音を一緒に体験した旅はタイミング的にとても重要でした。

 

 

Q2. THE EDGES BETWEEN THE LINE』には10曲収録されていますが、アルバムを通してどのようなメッセージやテーマを意識されましたか?


YELLOCK:
ほぼノンバーバルのダンスミュージックではあるものの、11曲がその制作タイミングでの社会状況やそれに対しての我々の価値観やメッセージが表れていて。最初から狙っていたわけではなかったのですが、やはり「コロナ禍での音楽活動」というのはこれまでに味わったことのない苦境の連続で、例えば6曲目を作っているときは回復の兆しがあったけど、7曲目制作中にはまた緊急事態宣言。みたいなことが何度もあったんですね。なので自然とその時々のメッセージ性というのは曲のコンセプトに色濃く出ているように感じます。それを最終的にアルバムにまとまっていく段階で、LIVING ON THE EDGE(ギリギリのところを攻めながら生きている様)というような表現がまさに今の我々の状況そのままだという考えに至り、最終的にはオンラインとオフラインの際、という活動の場を足しこんだ「THE EDGES BETWEEN THE LINE」というメッセージになっていったという感じです。

 

DJ AKi: チェコ以降Audio Porn主宰でAndy Cの義兄のShimonとのコラボ曲が出来上がって暫く制作の間が空きましたが、本格的にアルバム制作をしようと決めたのは、コロナ禍になってから。世界的な疫病で世界がどうなるか分からない中で感じ取った感情やメッセージ、考え方をYELLOCKと遠隔で話しながら揺れ動く時代に沿って楽曲制作をしました。

 

 

Q3. 各楽曲のテーマやメッセージ性が異なると思いますが、個人的に1番気に入っている楽曲はどれですか?その理由も教えてください。

 

YELLOCK: どれか1と言われると非常に難しいですが(笑) 今パッと思いついたのは「#09 ISOLATED HUMANISM VIP」ですかね。パンデミックが起きてしまったからこそ産まれた1曲で、もちろんコロナ禍をポジティブに捉えることはできないですが、僕らの周りのチームのことだけを考えるとこの曲からなんとかコロナ禍を乗り越えようとしていくようなムーブが生まれたな、と。
このVIPバージョンは昨年行ったXR LIVE: Jupiterという我々のオンラインイベントのシリーズの3回目に合わせて制作したもので。実際の渋谷は緊急事態宣言化で街頭が消されて凄い暗い時期だったんですが、そのXR LIVEではバーチャルの渋谷でライブをして、せめてバーチャルの渋谷だけでも明るく照らしていこう、というテーマで、この曲の上に乗せてコミュニティやシーンのみんなで、スタンプやコメントを空間に打込みまくって明るく照らしたという印象的なシーンがあって。それを今パッと思い出しました。

 

 

DJ AKi: #05 Code to Optimize です。なんと言っても最もリスペクトしていてコラボしてみたかった憧れの世界的なプロデューサーAudioとの楽曲なので。思い入れは強いし、過去の日本のBass Musicシーンに置いて、特異で完成度の高いサウンドクオリティに仕上がりました。

 

 

Q4. 10曲もコラボ制作するにあたって、面白エピソードや秘話を教えてください。

 

YELLOCK: 結構念入りに構成や細かいフレーズに対して、ここはもっとこうしてああして、といったようなたくさんやり取りする曲もあれば、OK これで!といってデモのまま手直し無しで進むものもあって(笑)その辺は阿吽の呼吸があるようでないような、なんか不思議なコラボ制作でした。
あと一応年齢が20近く違うのと、DJ AKiは自分にとってキッズの頃からのレジェンドなので、敬拝しているときと仲良くしているときと振り幅が大きくて、未だになんかよく錯綜しますね(笑)


DJ AKi:
海外プロデューサーとのコラボは、1度も電話やZoomで話す事なく、Twitterやインスタ等、SNSのダイレクトメールのやり取りで曲を完成させたのは、今の時代らしいエピソードです。

 

 

Q5. DJ AKiさんとYELLOCKさん以外にもコラボされている方々がいますが、界隈を巻き込みより盛り上がるのではという印象を受けました。彼らとコラボした意図を教えてください。

 

YELLOCK: シーンの他の面々とのコラボは基本DJ AKi主導で進んでいったんですが、まずはUKシーンの大御所たちとコラボできたことは、日本発であるこのアルバムの価値を大きく高めてくれたなと思っています。それからずっと06Sを率いてきたES9チーム(DJ AKi, TAKEO, YUUKi MC)さらに若干19歳の若き才能くんMantarrow。シーンや時代がクロスしている感じが非常に良いなと思っています。

 

DJ AKi: コラボさせてもらった音楽プロデューサーの方々は自然な流れで始まった場合もあるし、先方からやろうと声をかけてもらったり、それぞれの楽曲に違いがあります。特筆すべきは、19 Mantarrow とのコラボで彼が14歳の時から私のDJレッスンの経緯もあって、新世代の期待のプロデューサーとコラボした意味はとても大きいと思います。

 

 

Q6. 202272()DJ MAG TOP 100 CLUBSでもお馴染みのWOMBでリリースパーティーされるのも拝見しました。このイベントにかける想いを教えてください。


YELLOCK:
7
2日に今回のアルバム「THE EDGES BETWEEN THE LINE」のリリースパーティをWOMBで行います。今回のアルバム曲で構成したライブセットを行うのでぜひ一緒に体感しましょう。
個人的な話になってしまいますが、もともとただめちゃめちゃ憧れて足繁く通っていたWOMBとその中の06Sというイベントには、最初はギークなキッズという形で参加し、その後仕事で関われるようになり、さらにアーティストとして出演できるようになり、今回はイベントを制作するにまでなったので、非常に感慨深いと同時に、これも未だにキッズの脳みそと演者の脳みそとイベント制作の脳みそがごちゃごちゃに錯綜してます(笑)
そんな錯綜具合も楽しみたいと思っています。


DJ AKi:
東京のクラブシーンも徐々に雰囲気が戻りつつあると感じます。今回はMORLEY ROBERTSONさん始め豪華出演者が揃うリリパなのでより多くの方々に足を運んで欲しいです。

 

 

Q7. 最後に、今後の活動に関して教えてください。

 

YELLOCK: コロナ禍は楽曲制作とDJ配信とオンラインコミュニティとでなんとか音楽活動が出来てきました。それが徐々に現場が開けてきたり、海外交流が戻ってきたりと、次の様相を呈してきたのでうまくアジャストできればと思っています。もちろんコロナ禍でやってきたことは引き続き続けていって、もっともっと良い曲良いライブ良い交流ができたらと。

 


DJ AKi:
今回リリパで披露するライブセットのリアクションが楽しみです。DJ活動としては2年半開催を中止していたJupiter 6時間DJセット @ Fai青山を再始動させます。オンラインでの活動も積極的に行って、新時代のハイブリッドなDJ活動をして行こうと思います。

 

 

 

DJ AKi (06S/ASY) プロフィール

'01年にニューヨークより日本に帰国し、現在WOMBで絶大な人気を誇るアジア最大のドラムンベースパーティー“06S”のレジデントDJとして活動を開始。精力的に100組を超える海外のトップDJ/アーティストと共演すると共に日本に紹介し、日本全国のシーンの拡大に務めている。19年目に突入したDJキャリア。FUJI ROCKや、ULTRA MUSIC FESTIVAL KOREAULTRA MUSIC FESTIVAL JAPANWOMB ADVENTUREHACIENDA等、大型フェスティバルに多数出演。海外での活動も活発で、イギリス、アメリカ、ブラジル、オランダ、オーストリア、セルビア、台湾、韓国、中国、タイ、シンガポールと広範囲に渡っている。

'10年に入り、自身のUSTREAMプログラム"DJAKi STREAM”を開始。

また'11年よりBlock.fmにてマンスリー番組"BassTech"をスタート。’14年からJupiter Radioを開始。毎週精力的にラジオでの活動も行っている。'11年、iTUNESにてリリースされた、NIKE+ BASIC RUN [SPEED] MIXED by DJAKi が、iTUNES 総合アルバムチャートにて、THE BEATLESYMOに次き第3位にランクイン!大きな反響と話題を呼んだ。リミックスワークは、CHASE & STATUS AGAINST ALL ODDS、倖田來未の"GO TO THE TOP / DJAKi ASY RMX""BUT / DJ AKi ES9 REMIX"や、BETTER WITHOUT YOU / FAKYGENNKI ROCKETSHEAVENLY STAR等を手掛けている。そして、現在はSTYYUUKi MC とのユニット"ASY"で、ドラムンベース、ダンスミュージックを軸に、楽曲制作し活動している。ファーストシングル"SEE THE LIGHTS"はフリーダウンロードで大反響を呼び、201412月にASYのファーストアルバム#Zero_ASYをリリース。

シングルリリースされた、S.T.A.R.S. iTunesダンスミュージックチャートで第2位にランクイン。日本の音楽シーンを活性化すべく新たな活動を開始した。

DJ AKiはクラウドを熱狂させるハードな完全フロアー対応のDJスタイルと、メローで艶やかなラウンジDJセットを巧みに操り、

幅広いクラウドを魅了している。そして、国内外からアジアを代表するドラムンベースDJとして今後の動向に熱い注目が集まっている。

 

(RADIO)

DJAKi STREAM 毎週第1木曜日 23:00- http://www.ustream.tv/channel/djaki      

JUPITER RADIO 毎週第2木曜日 23:00- http://mixlr.com/djaki

BLOCK.FM BASS TECH毎月第4木曜日 22:30- http://block.fm/program/basstech 

 

(SNS)

DJ AKi Blog (Real Life of  DJAKi) >> http://www.djaki.jp

Facebook: http://www.facebook.com/djaki06s

Twitter: https://twitter.com/DJAKi

Instagram: http://instagram.com/djaki

755: http://7gogo.jp/lp/S2TNY51cWwLWkVIvojdMdG==

ASY HP >> http://www.asytokyo.com/ 

 

 

YELLOCK プロフィール

生身の人間とバーチャルヒューマンのデジタルツインズアーティスト·YELLOCK

最新のテクノロジーを駆使し、ダンスミュージックを中心とした音楽によるライヴパフォーマンスの可能性を実験的かつ未来的にアップデートしていくマルチバースアーティスト。

20201月に渋谷WOMBにて行なわれたライヴでは、超高性能モーションキャプチャスーツを着た生身の人間と、バーチャル空間上に人間と同じ動きをタイムレスに行なうバーチャルヒューマンを同時に出現させ、リアルとバーチャル、2人のYELLOCKが織りなすバーチャルヒューマンライヴを世界初披露。その新たな音楽表現の可能性は大きな注目を集めた。その後も、"XR LIVE"と銘打つバーチャルワールドへの没入表現を主体としたオンラインライブや、音·映像·照明·会場そのものを3D空間化して表現するリアルライブも定期的に行っている。
2021
10月に1stアルバム『Virtual Human Being』をリリース、さらに同月デジタル庁連動「DIGITAL DAYS SUMMIT」にデジタルアーティストとして抜擢。12月「Jack in the Box」にて日本武道館出演。

2022年に入り、東名阪札4都市全国ツアーを敢行。

 

(SNS)

Twitter: https://twitter.com/yellock_jp

Instagram: https://www.instagram.com/yellock.ai/

Facebook: https://www.facebook.com/yellock.jp

Twitch: https://www.twitch.tv/yellock

YouTube: https://www.youtube.com/c/Yellock

 

 

BACK TO TOP